サンダーランド鉄橋(ウィアマス橋)を題材にしたコイン

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石炭輸出と造船で繁栄した町サンダーランド(イギリス)のアンティークコイン

下のトークンは、イギリスのダラム州サンダーランド近郊で、巨大な鉄製の橋が作られたことを記念して発行されたものです。橋の名前は”Wearmouth Bridge(ウエアマス橋)”と言います。

1796年に造られた、世界で2番目の鉄橋です。

【コインNo】 7413
【発行国】イギリス
【額面】1ペニー
【製造年】1797年
【材質】銅
【直径】33mm
【グレード】EF
【価格】150,000円(税込)

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このコインにまつわる話を見ていきましょう。

サンダーランドの地理

サンダーランドの位置を確認しましょう。下の地図(引用:国土地理院)の通りです。イギリスの東部で、北海に面しています。

サンダーランドの地図

地図の左下(赤枠箇所)に「標高:80m」とあります。サンダーランドは、街の大部分が海岸と平行に走る狭い範囲の丘の上にあります。平均海抜が80mという、海岸線の街とは思えない地理条件です。

サンダーランドには、更に過酷な地理条件があります。下図(引用:ONLINE GALLERY)は、サンダーランドの地図です。

ウェア川(サンダーランド)の地図

地図を見ると、ウィア川によって街が二分されている様子が分かります。集落を形成する場所でのウィア川の幅は約250フィート(75メートル)あり、川を挟んだ北部と南部の往来は、船を使う必要がありました。

また、人口の70%が川の南側に住んでいたとされています。

サンダーランドの産業

サンダーランドがあるダラム州には、いくつもの炭鉱がありました。炭鉱経営が始まった13世紀頃、ロンドンや東沿岸都市への供給が石炭貿易の始まりです。石炭産業の繁栄は、採石場や桟橋の建設、川底の土砂を取り除く浚渫工事など、港湾事業、造船事業へと発展していきます。

18世紀中頃の産業革命期、石炭はあらゆる産業の燃料として必要とされ、さらなる発展を遂げます。当時のサンダーランドの産業は以下の通りです。

  • 炭鉱業
  • 石炭の採石事業
  • 造船業
  • ガラス・陶器製造業

下は、ウィアマス橋の上流側から撮影された写真(引用:THE SUNDERLAND SITE)です。

ウィアマス橋の写真

川岸には、石炭を運ぶ為のレールや積み込みのための機械が整備されています。船には煙突がありますので、蒸気船だったことがうかがえます。

写真の下には、1910の年号が記されています。炭鉱経営が始まったのは13世紀頃ですから、石炭産業が何世紀にもわたってサンダーランドを支えてきた歴史を感じさせてくれます。

コインのデザイン

では、コインのデザインを確認しましょう。橋と帆船が描いてある面です。

ウィアマス橋のコイン(表面)

コインに書いてある文字は以下の通りです。

  • IRON BRIDGE near SUNDERLAND
  • SPAN236FEET
  • HEIGHT100FEET
  • OPEND AUG.9・1796.

上から順に日本語にすると

  • サンダーランド近郊の鉄橋
  • 支間※236フィート(約71.9m)
  • 高さ※100フィート(約30.5m)
  • 1796年8月9日開通

※支間とは、橋を支えている両端の支点間の距離を言います。
※高さとは、水面から桁下までの距離を言います。

ウィア川の下流に位置するサンダーランドに架かった橋の橋名は、Wearmouth bridge(ウィアマス橋)です。建設当時は、単スパンの鉄橋では世界最長のアーチ橋でした。

下の写真は、トークンとほぼ同じアングルから撮った写真です。(奥に別の橋が架かっています)

上の画像と比べると、全く違う橋のように見えます。しかし、1796年の完成から2度の改良工事が行われましたが、鉄のアーチ橋という点では変わっていません。

コインと同じアングルからのウィアマス橋

改良後のウィアマス橋(引用:flickr

改良前と改良後の構造は以下の通りです。

  • 改良前:上路式(主要構造の上に路面があります)
  • 改良後:中路式(主要構造の中に路面があります)

どちらの構造でも、船の航行に支障が無いように設計されています。

裏側のデザイン

次に、反対側の面のデザインを確認しましょう。船が三隻画かれています。

ウィアマス橋のコイン(裏面)

一番右側の船は、帆を下ろして航行しています。船首が手前に向いていますので、これから入港する船を画いているようです。

左側の船は、帆を上げて停船しているように見えます。船首が横、若しくは沖の方を向いているように見えますので、これから出港するのかもしれません。

では、真ん中の小さな帆船は、何を表しているのでしょうか。

この小さな船は、おそらくキールボート(keel boat)と呼ばれる船でしょう。

キールボートの役割は、停船している船に、石炭を運ぶことです。このキールボートの活躍によって、海に大型船が停泊したままで、積荷の受け渡しが可能でした。

上のコインを見ますと、一番左の大型帆船は停泊中に見えます。キールボートが、この大型船に石炭を運んだり、大型船から荷物を受け取ったりしている様子を示しているのかもしれません。

コインに描かれた船を見るだけでも、想像が膨らんできます。

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