ソブリン金貨(Sovereign)の変遷【イギリス】

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ソブリン金貨の歴史

ソブリン金貨

ソブリン金貨は、1489年から製造されているイギリスのコインです。では、昔から同じ重量・デザインなのか?と言えば、大きく異なります。

そこで、ソブリン金貨の変遷を見ていきましょう。

最初のソブリン金貨

イギリスで最初にソブリン金貨を作ったのは、テューダー朝初代国王のヘンリー7世でした(在位:1485年~1509年)。下の画像の通りです。

ソブリン金貨(ヘンリー7世)

バリエーションがあるのですが、世界で現存枚数が1枚、あるいはそれに近い枚数しかないという状態ですので、極めて高額です。

買う資金を準備できたとしても、所有者はなかなか売ってくれないでしょう。

名称の由来

なぜ、このコインをソブリン金貨と呼ぶようになったか?ですが、デザインに由来しています。

  • 表面:正面を向いた王様の肖像
  • 裏面:大きなバラの絵の中に盾が描かれている

このバラは、テューダー・ローズ(テューダー朝のバラ)と呼ばれます。

それ以前の金貨は、下のデザインでした。表に天使が描かれています。天使なので、エンゼル金貨です。

エンゼル金貨(ヘンリー7世)

デザインが天使から王様に変わったので、ソブリン(sovereign、英語で「王様」の意味)と呼ばれるようになりました。

重量

なお、当初のソブリン金貨の重量は、15gを超える大型でした。ソブリン(=王様)の名前にふさわしいです。

ちなみに、今の時代に発行される記念金貨は、もっと重いものが少なくありません。下の1,000元金貨に至っては、何と373gもあります。

1000元金貨 金純度99.9%【プルーフ・完全未使用】

  • 表:パンダの親子
  • 裏:北京天壇(ぺきんてんだん)【世界文化遺産】

【コインNo】8464
【額面】1000元
【製造年】1986年
【材質】金
【直径】70mm
【グレード】PF FDC
【カタログ】Fr.B2/KM136.1
【価格】3,400,000円(税込)

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この差が出てしまう理由は、世の中に存在する金の量が大きく異なるためです。産業革命期のゴールドラッシュを皮切りにして、世界で大変多くの金が採掘されました。

15世紀当時は、金は極めて貴重でした。大型金貨を作るのは大変だったろうと容易に想像できます。

なお、金の産出量や流通量については、「金貨の大きさ(サイズ,量目)と金の産出量の歴史」でご確認いただけます。

ヘンリー8世のソブリン金貨

ヘンリー7世の次に国王になったのは、大悪改鋳で有名なヘンリー8世です(在位:1509年~1547年)。

大悪改鋳につきましては、別記事「ヘンリー8世の大悪改鋳と銀貨」でご確認ください。

ソブリン金貨(ヘンリー8世)

上は、ヘンリー8世が作ったソブリン金貨です。重量は12g台です。ヘンリー7世の金貨は15g以上あったのに、重量が2割も減ってしまいました。

同じ名前の金貨ですが、時代とともに重量が変わっていることが分かります。

ジェームズ1世でいったん終了

そして、国王が変わっても、ソブリン金貨は発行され続けました。しかし、ジェームズ1世(在位:1603年~1625年)を最後に、しばらく発行が止まりました。

下は、ジェームズ1世が発行したソブリン金貨です。

ソブリン金貨(ジェームズ1世)

ちなみに、ソブリン金貨の発行が停止された後も、金貨自体の発行は続きました(ユナイト金貨)。

ジョージ3世時代に復活

こうして、世の中からいったん消えましたが、ジョージ3世時代の1817年に復活しました(在位:1760年~1820年)

ソブリン金貨(ジョージ3世)

上のコインは、過去のソブリン金貨よりも精密に作られています。18世紀に始まる産業革命の影響が、金貨にもはっきりと表れています。

この近代タイプは、重量が7.9881gとなっています。初期の金貨に比べると、半分くらいになったことが分かります。

以降、ソブリン金貨は、この重量で発行されています。

ヴィクトリア女王

下は、ヴィクトリア女王(在位:1837年~1901年)のソブリン金貨です。

この金貨は、バリエーションがたくさんあります。そこで、全ての種類を集めようと頑張っているコレクターもいるようです。

【No8301】W.W.陰刻 刻印番号:58

【コインNo】8301
【製造元】イギリス
【額面】1ソブリン
【製造年】1864年
【材質】金
【直径】22mm
【グレード】VF
【カタログ】SPINK3853/Fr387i/KM736.2

ソブリン金貨【ヴィクトリア女王ヤングヘッド】 売り切れ

ヴィクトリア女王のソブリン金貨につきましては、別記事「ヴィクトリア女王のソブリン金貨【ヤングヘッド】」でご確認いただけます。

ヴィクトリア女王の在位は、60年以上にも及びます。このため、時代とともに金貨の肖像が変化していきます。

その変化を楽しむためにソブリン金貨を集めるのも、楽しいでしょう。

エリザベス2世

そして、下はエリザベス2世の金貨です(在位:1952年~)。コイン鑑定会社のNGCによる評価で、最高の数字70を得たコインです。文字通りピカピカです。

ソブリン金貨(エリザベス2世)

ヴィクトリア女王の金貨もデザインが精密ですが、このエリザベス2世は、さらに細かい部分までしっかりと作られています。科学技術の発展が、そのまま表現されています。

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