(イタリア)ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世50リレ金貨

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イタリア建国50周年記念金貨

イタリアは、1861年に統一されました。それから50年後の1911年に、建国50周年を記念する金貨が発行されています。発行枚数は20,000枚です。

ヴィットリオ・エマヌエル3世 50リレ金貨

【コインNo】8068
【製造元】イタリア
【額面】50リレ
【製造年】1911年
【材質】金
【直径】28mm
【グレード】EF+
【価格】297,000円(税込)

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イタリア統一当時の国王は、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世です。

そして、50年後のコイン発行時の国王は、ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世です。在位は1900年から1946年です。すなわち、第一次世界大戦、第二次世界大戦の際の君主です。

イタリアは、1946年に王制を廃止して共和制に移行しましたので、その際にヴィットーリオ・エマヌエーレ3世は退位しています。

では、コインのデザインを確認しましょう。

表のデザイン

ヴィットリオ・エマヌエル3世 50リレ金貨のデザイン(表面)

表は、ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世が左側を向いている肖像です。

周囲の文字は、「VITTORIO EMANUELE III RE D’ITALIA(イタリア王ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世)」です。

右下に、小さな文字が2行に渡って並んでいます。この金貨をデザインした人の名前です。

D. TRENTACOSTE(Domenico Trentacoste):彫刻家
L. GIORGI INC.(Luigi Giorgi):ローマ造幣局の責任者

裏のデザイン

ヴィットリオ・エマヌエル3世 50リレ金貨のデザイン(裏面)

表の肖像と異なり、裏は細かい絵が数多く描かれています。

中心に、人物が2人描かれています。女性は、イタリアを擬人化したものです。男性は、大きめの台座に座っています。ローマを擬人化したものです。

人物の後ろには、煙突が3本の巨大な汽船(軍艦)があります。強さの象徴として描かれているのでしょう。

そして、赤枠1と2の部分は、花で作られた鎖です。建国50周年を祝っています。そして、船首(赤枠3)には、サヴォイア家の紋章(盾部分)が掲げられています。アヴォイア家は、国王を輩出していた家系です。

下は、サヴォイア家の紋章です。

サヴォイア家の紋章

(引用:Wikipedia

船から離れまして、赤枠4は、イタリア王国建国年(1861年)と、50年後の1911年です。

そして、人物の左下にある赤枠5は、農具です。農具も、花で鮮やかに飾られています。

コイン右下にある赤枠6は、コインの額面(50リレ)です。なお、50の数字の下に、小さく「R」の文字があります。これは、ミントマークです。ミントマークは、どの造幣所でコインが作られたかを示します。

Rは、ローマ造幣所です。

1900年代前半のイタリア

さて、自国の国力を誇るような金貨ですが、当時のイタリアは、世界の中でどのような位置づけにあったでしょうか。他の列強と比較してみましょう。

まず、時代を簡潔に確認します。

産業革命を早くから進展させたイギリスが、世界で広く植民地を保有していました。海外進出の時期が早かった列強に比べると、国家統一が遅れたイタリアは出遅れ感がある、という状況です。

しかし、列強の一角ですから、世界の中の強国であることに変わりはありません。

下の各グラフは、「Groningen Growth and Development Centre, University of Groningen」の公開データを加工して製作したものです。1850年から1920年までのデータで製作しています。

人口の推移

最初に、人口の推移を見ましょう。どんな活動も、人が基本です。

グラフを見ますと、列強各国で人口が増えていることが分かります。ただし、米国だけ突出して人口が増えていることが分かります。

広大な国土があること、積極的に移民を受け入れてきたことが、その理由でしょう。

なお、グラフの右端で、イタリアとフランスの人口がやや落ち込んでいる様子が分かります。1914年~1918年の第一次世界大戦の影響です。

列強5ヶ国の人口推移グラフ

一人当たりGDP

次に、一人当たりGDPの推移です。人口増加に比べて産業の発展が大きい場合、このグラフは右肩上がりになります。

グラフを見ますと、どの国も右肩上がりになっています。

なお、日本を見ますと、1870年より前のデータがありません。1868年まで江戸時代でしたから、そもそもデータがないということでしょう。

また、グラフ右端で大きく数字が落ちている様子が分かります。これは、先ほどと同じく、第一次世界大戦の影響です。

日本は、第一次世界大戦中の傾きが大きくなっています。日本経済にとってプラスに働いたことが分かります。

列強5ヶ国の一人当たりのGDPグラフ

列強各国のGDP

人口と、一人当たりGDPの値を掛け算しますと、列強各国のGDP推移が分かります。

このグラフを見ますと、アメリカ合衆国の一人勝ちだと分かります。1880年代には世界一になり、差がどんどん広がっています。

イタリアは、4番手につけています。その下に日本があります。第一次世界大戦で、イギリスとフランスはGDPを大きく落としました。それに比べれば、イタリアは何とか維持できている様子が分かります。

列強5ヶ国のGDPグラフ

以上のグラフを見ますと、イタリアが統一された1871年から1910年にかけて、経済力が順調に伸びている様子が分かります。

英米と比べてしまうと、そうでもない感じに見えます。しかし、この2国は別格です。その他の国家と比較すると、イタリアは列強の一角を占めています。

この国力の伸びと自信が、建国50周年金貨のデザインに反映されていると言えそうです。

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