フランス革命後最初の5フラン銀貨【Union et Force】

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ヘラクレス像の5フラン銀貨(Union et Force)を発行

ヘラクレス(Union et Force)

1789年に勃発したフランス革命は、フランス国内のあらゆるものに変化を与えました。通貨単位も例外ではありません。

すなわち、今まで使われていたエキュやルイドールという単位が消え、新たにフランが正式採用されました。

そこで、新規採用された5フラン銀貨のデザインを確認しましょう。この銀貨は「Union et Force」(統一と力)という名称で知られています。

フランス 5フラン銀貨 ヘラクレス【未使用品+】希少

ちなみに、フランス革命以前の通貨単位と価値は、概ね以下の通りです。

1ルイドール(Louis d’r)
= 4エキュ(Ecu)
= 24リーブル(Livre)
= 480ソル(Sol)
= 1,920リアール(Liard)
= 5,760ドゥニエ(Denier)

通貨単位が数多くあるので、覚えるだけでも大変です。そして、下は1795年以降です。スッキリして分かりやすいです。

1フラン=10ドゥシーム=100サンチーム
(1 Franc = 10 Decime = 100 Centimes)

銀貨のデザイン

表面

表のデザインは、額面が中央に書いてあります(5フラン)。そして、その下にL‘AN10という見慣れない文字があります。

ヘラクレス銀貨のデザイン(裏面)

これは、革命暦10年という意味です。フランス革命は、通貨単位だけでなく暦までも変えてしまいました。現在私たちが使っている年号だと、1801年~1802年にあたります。

では、現在のフランスでも革命歴を使っているか?ですが、使っていません。あまりに使い勝手が悪くて不評だったため、1805年12月31日をもって廃止されました。

裏面

裏のデザインに移りましょう。周囲の文字は「UNION ET FORCE」(統一と力)です。そして、中央に3名の男女が立っている様子が分かります。

ヘラクレス銀貨のデザイン(表面)

左側の女性

左側の女性は自由を擬人化した像で、いわゆる自由の女神です。右手に棒を持ち、その棒の先には帽子を載せています。これはリバティーキャップ(フリージア帽)です。

リバティーキャップとは何か?につきましては、別記事「メキシコ8エスクード金貨【リバティーキャップ】」で解説していますのでご確認ください。

フランス革命の精神は、遠く離れた中南米にも影響を与え、彼らのコインのデザインに採用されました。

右側の女性

右側の女性は、平等を擬人化した像です。左手に持っているのは水準器です(平等をイメージしたものでしょう)。

中央の男性

そして、中央の巨大な男性ですが、これはヘラクレスを示すと同時に、フランス国民の力強さを表現しています。

Union et Forceデザインの終了と復活

貨幣制度が変更されて最初に採用されたこのUnion et Forceですが、革命暦11年(1803年)に発行が終了してしまいます。代わって登場したのは、ナポレオン像の5フラン銀貨です。

フランス ナポレオン・ボナパルト 5フラン銀貨 ボナパルト第一執政

ナポレオン5フラン試作銀貨のエッジ

その後もフランスは激動の時代の連続となり、王政復古を経て共和政が復活しました(第二共和政・1848年)。

共和制になって5フランのコインに採用されたデザインはやはり、Union et Forceでした。

なお、この時代のコインはUnion et Forceと呼びません。Union et Forceは、フランス革命後の共和制(第一共和政)で最初に発行された5フラン銀貨を指します。

第二共和政の5フラン銀貨(下の画像)を見ますと、3人の像の周囲には「Union et Force」でなく「LIBERTE EGALITE FRAETRNITE」(自由、平等、友愛)が刻まれています。

フランス 第二共和国 5フラン銀貨 ヘラクレス像

フランス 第二共和国 5フラン銀貨 ヘラクレス像

この後、王政が再度復活してヘラクレス像のデザインは姿を消しますが、1852年~1870年の第二帝政(ナポレオン3世の統治)を経た第三共和政で、再度の登板となりました。

デザインは、下の通りです。

フランス 第三共和国 5フラン銀貨 ヘラクレス像

すなわち、このデザインは共和制を象徴するものとして、フランス国内で高い人気を誇ってきたことが分かります。

以上の経緯をたどっていますので、同じデザインであっても、最初に採用されたUnion et Forceは、その後の時代の5フラン銀貨に比べて高値で取引されています。

今回販売しているコインの価格

では、今回のコインの価格を確認しましょう。未使用品+という高スペックですから、高額となっています。

この価格の妥当性を確認するために、第51回日本コインオークションで落札された同種の5フラン銀貨と比較します。この時の落札価格は、手数料込みで732,600円です。

NGCによる評価は両方ともMS63で同じですが、画像を並べて比較してみます。

表面

写真ですので詳細までは確認しづらいですが、どうでしょうか。刻印の圧力はオークションのコインの方が強いかも?という感じに見えますが、今回販売しているコインの方が、傷が少なく、きれいな状態に見えます。

裏面

両方とも美しく、あまり差はないように見えますが、今回販売しているコインの傷の方が少なく美しいのでは?と感じます。

こうして比較しますと、同じMS63評価でも、コインを実際に並べて見ますと状態は異なることが分かります。

そして価格は、今回販売しているコインの方が10万円以上安いのですから、Union et Forceをご希望の場合、積極的に検討できる逸品です。

(なお、上の2枚は製造年及び造幣局が異なりますが、GADOURY(フランスコイン専門カタログ)によりますと、同一グレードならば同一価格という評価が出ています。)

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