フィンランドの歴史とアンティークコイン

フィンランドは、北欧の最も東に位置している国です。ノルウェー・スウェーデン・フィンランドと3か国が並んでいますが、これは昔からそうだったというわけではありません。
現在の場所にフィンランド(フィンランド大公国)ができたのは、1809年のことです。すなわち、建国後200年くらいの新しい国ということになります。

元々、この地はスウェーデンが支配していましたが、ロシアが戦争でフィンランドの地を確保し、大公国を建国しました。ロシア皇帝が大公を兼任しましたので、同君連合ということになります。
その後、第一次世界大戦・ロシア革命を経て帝政ロシアが崩壊し、最終的にフィンランド共和国となって現在に至ります。
というわけで、フィンランドのアンティークコインは比較的新しく、収集しやすいと言えるでしょう。
フィンランド大公国時代の金貨
フィンランド大公国時代の金貨は、下でご案内しています20マルカと、もう一種類(10マルカ)があります。
20マルカ金貨 大公ニコライ2世【準未使用品】
金貨のデザイン
表面から見ていきましょう。真ん中に描かれているのは、フィンランドの国章です。帝政ロシアの国章とそっくりです。
周囲には、「FINLAND SUOMI」とあります。FINLANDもSUOMIも、両方ともフィンランドという意味です。

なお、SUOMIの「S」の左上に、小さな「S」があります(国章のしっぽの下)。これは、造幣局責任者(Isak Gustaf Sundell)のイニシャルです。
次に、裏面です。中央には、「20マルカ 1913」とあります。1913年発行という意味です。

周囲には、品質が描かれています。0,645..GRM. KUPARIA * 5,806..GRM. KULTAA.「銅0.645g、金5.806g」です。
欧州では、君主の肖像や氏名をコインに刻印する例が多いですが、フィンランドでは大公の肖像はなく、シンプルなデザインです。
ロシア帝国はツァーリによる専制君主制だったのに対し、フィンランドは立憲君主制でした。議会の力が比較的強かったことが、コインのデザインにも反映されているのかもしれません。
歴史(history)
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