フランス革命期の王国・姉妹共和国発行のコイン

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姉妹共和国の成立

フランス革命期

1789年にフランス革命が勃発すると、革命はフランス国内にとどまらず、国外にも大きな影響を与えました。

具体的には、革命軍(フランス軍)による占領や、親フランス国家(姉妹共和国)の樹立です。

親フランス国家といっても、フランス軍の武力で作られた国家です。すなわち、フランスの傀儡(かいらい)政権です。ナポレオンにとって、姉妹国家は兵站基地として重宝しました。

姉妹共和国は、成立から瓦解まで数年足らずという場合が少なくありません。そんな状況でも、コインが発行されました。

すなわち、発行枚数が少ないレアなコインということになります。ここでは、姉妹共和国等で発行されたコインを紹介しましょう。

ヘルベティア共和国(Helvetic Republic)

ヘルベティア共和国は、現在のスイスにありました。ヘルベティアとは、スイスのラテン語表記です。1798年から1803年まで存在しました。

ヘルベティア共和国が瓦解した後は、再びスイスに戻っています。戻ったといっても、フランスの影響を完全に排除したというわけではなく、事実上、フランスに服属した地位にありました。

下の銀貨は、1799年に発行された10バッツェン銀貨です。当時の貨幣制度は以下の通りです。

100 Rappen = 10 Batzen = 1 Franc

スイス ヘルベティア共和国 10バッツェン銀貨【トーン・準未使用~未使用品】

【コインNo】 8224
【製造元】スイス
【額面】10バッツェン
【製造年】1799年
【材質】銀
【直径】29mm
【グレード】Tone AU/UNC
【価格】104,500円(税込)

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イタリアの姉妹共和国

フランス革命当時、イタリアは統一されておらず、数多くの国家が併存していました。このため、フランス革命軍の侵攻によって樹立された姉妹国家は、いくつもあります。

姉妹国家が作られてから半年足らずで崩壊した例もあり、当時の混乱ぶりを想像できます。

下の地図で、姉妹共和国の位置を確認しましょう。地図の下に、コインの紹介があります。コインの見出し番号と地図の番号が対応しています。

(国境線は頻繁に変わっています。ある国の領土が、数年後には別の国の領土になっている例もあります。すべてを正確に表記するのは困難ですので、おおよその位置の把握程度にご利用ください。)

フランス革命のイタリアの国境線

ピエモンテ共和国(Piedmontese Republic)

ピエモンテは、サルディーニャ王国の主要地域でした。しかし、フランス革命の余波でフランス軍の侵攻を受けてしまい、ピエモンテを失ってしまいました。

そして、ピエモンテの地に作られた姉妹国家が、ピエモンテ共和国です。1798年9月から1799年6月まで存続した、短命の国家です。

イタリア ピエモンテ共和国 20フラン金貨 発行枚数:2820枚【極美品+】

【コインNo】 8148
【製造元】イタリア
【額面】20フラン
【製造年】1800年
【材質】金
【直径】22mm
【グレード】EF+
【価格】544,500円(税込)

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イタリア ピエモンテ共和国 20フラン金貨 発行枚数:2820枚【極美品】

【コインNo】 7722
【製造元】イタリア
【額面】20フラン
【製造年】1800年
【材質】金
【直径】22mm
【グレード】EF
【価格】396,000円(税込)

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上のコインの年号を見ると、「L’AN9」とあります。これは革命暦9年を意味します。革命歴とは、フランス革命の際に採用された暦です。

革命歴9年は、現在の暦で1800年~1801年に相当します(コインの製造年は1800年です)。

また、このコインの発行枚数は2,820枚です。

スバルピネ共和国(Subalpine Republic)

スバルピネ共和国も、短命な国家でした(1800年6月~1802年9月)。場所は、ピエモンテ共和国とほぼ同じ位置です。

ピエモンテ共和国が1799年6月に瓦解し、その後、1800年6月にスバルピネ共和国が成立しています。この間に、何があったか確認しましょう。

ピエモンテ共和国は、オーストリアとロシアの連合軍に敗れて、1799年6月に消滅しています。その後、ナポレオンが1800年にこの地を奪還し、スバルピネ共和国を樹立したという流れです。

この地域の住民にとって、災難の時期だったに違いありません。

イタリア スバルピネ共和国 5フラン銀貨【トーン・極美品】

【コインNo】 8180
【製造元】イタリア
【額面】5フラン
【製造年】1802年
【材質】銀
【直径】37mm
【グレード】EF
【価格】302,500円(税込)

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上の銀貨の年号は、L’AN10です。すなわち、革命暦10年(1801年~1802年)です。このコインは、1801年に発行されています。

イタリア王国(Regno d'Italia)

イタリア王国は、ナポレオン1世が作った国家です。ナポレオン1世が王位に就いています。経緯を簡潔に書きますと、以下の通りです。下の2地域を統合して、イタリア王国が作られました。

・イタリア共和国(1802年~1805年):
ナポレオンが1796年にこの地域を支配し、チザルピーナ共和国を作りました。その後、1802年にイタリア共和国に名前を変えています。大統領はナポレオンです。

・ブレスブルクの和約(1805年):
ナポレオンはオーストリア軍を破り、ヴェネト県等(イタリア北東部地域)を確保しました。

フランス革命で作られた傀儡政権は、「姉妹共和国」という名前から分かるとおり、王様がいません。しかし、イタリア王国は「王国」です。王様はもちろん、ナポレオン1世です。

イタリア ナポレオン王国 3センテシミ銅貨【極美品】

【コインNo】 7378
【製造元】イタリア
【額面】3センテシミ
【製造年】1808年
【材質】銅
【直径】24mm
【グレード】EF+
【価格】25,300円(税込)

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上のコインを見て分かるのは、年号が「1808」になっていることです。L’ANではありません。

革命暦は、1805年12月31日をもって廃止されました。使い勝手が悪くてダメだ!ということだったのでしょう。

また、ナポレオンの横顔が大きく描かれています。まさに、王国発行のコインです。

ローマ共和国

1798年、ナポレオンがローマ教皇領を占領してローマ共和国が作られました。そして、ローマ共和国が廃止されたのは、1800年です。

ローマ共和国も、極めて短命な国家でした。ローマ共和国の後は、ローマ教皇領が復活しています。ナポレオンとローマ教皇の間で合意に達したためです。

イタリア ローマ共和国 アンコーナ 2バイオッチ銅貨【極美品】

【コインNo】 7617
【製造元】イタリア
【額面】2バイオッチ
【製造年】1798年
【材質】銅
【直径】34mm
【グレード】EF
【価格】63,800円(税込)

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コインを見ますと、「バイオッチ(Baiocchi)」という単位が採用されています。すなわち、ローマ教皇領当時の通貨制度が、そのまま使われたことが分かります。

当時のローマ教皇領の通貨制度は、以下の通りです。少々ややこしいです。

1,500 Quattrini
= 300 Baiocchi
= 60 Grossi
= 40 Carlini
= 30 Giulio
= 30 Paoliv = 10 Testone
= 3 Scudov = 1 Doppia

14 Carlini = 1 Piastre

パルテノペア共和国(Parthenopean Republic)

パルテノペア共和国は、ナポリを中心としたイタリア南部地域に成立しました。

とはいえ、共和国の成立が1799年1月、そして、ナポリ国王の反撃を受けて滅んだのが1799年6月です。半年も維持できなかったということになります。

ナポレオン軍は破竹の勢いでヨーロッパ中を席巻した、そんなイメージがあるかもしれません。しかし、一進一退を繰り返しながら、最終的にヨーロッパを手中に収めたことが分かります。

さて、半年も維持できなかったパルテノペア共和国ですが、貨幣が発行されています。

イタリア パルテノペア共和国 12カルリーニ銀貨【準未使用~未使用品】

【コインNo】7640
【製造元】イタリア
【額面】12カルリーニ
【製造年】1799年
【材質】銀
【直径】40mm
【グレード】AU/UNC
【NGC】4686542-002/58
【価格】550,000円(税込)

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