イギリス王室コインの特徴|エリザベス1世(1558年-1603)まで遡って考察

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イギリス王室のコインの「顔の向き」

イギリス王室のコインの特徴の一つに、「顔の向き」があります。代々、左向きと右向きが順に入れ替わります。一部を除き、右向きが続くことも、左向きが続くこともありませんでした。

この理由は、不明です。王室がそのようにしてきたから、ということになるでしょう。コインの写真を見ながら、この様子を確認しましょう。

イギリス エリザベス女王(1952-):右向き

1952年に女王に即位していますから、在位67年で歴代の君主の最長記録を更新中です(2019年現在)。

エリザベス2世の肖像をコインにする国は、オーストラリア、カナダ、香港、アフリカ、ジャマイカなど英国以外に23ヶ国もあります。

父は、下のジョージ6世です。

イギリス ジョージ6世(1936-1952):左向き

兄であるエドワード8世が突然退位し、王位に就きました。世の中は不景気、王室はスキャンダルで国王が退位という状況でしたが、ジョージ6世の人柄が良く、国民の信頼が回復しました。

5ポンド金貨【プルーフ・完全未使用】NGC-PF64CAMEO

【コインNo】 7926
【額面】5ポンド
【製造年】1937年
【材質】金
【直径】36mm
【グレード】PF FDC
【NGC】3260700-016
【価格】1,500,000円(税込)

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イギリス エドワード8世(1936):左向き

在位期間が1年未満で極端に短く、当時、公式のコインは発行されませんでした。プルーフが4セットのみ制作されました。

なお、このプルーフはなぜか左向きで作られてしまったのですが、一般に流通させるコインは、右向きになるはずでした。

以下のコインの材質は、真鍮(しんちゅう:銅と亜鉛との合金)です。

エドワード8世は、英国王の座を捨てた事で有名です。このことを、歌手で女優のマドンナが監督を務めた映画「英国王冠を賭けた恋」として語り継がれています。

父は、下のジョージ5世です。上で紹介したジョージ6世は、弟にあたります。

イギリス ジョージ5世(1910-1936):左向き

第一次世界大戦当時の国王です。当時の王室名はハノーヴァー朝でしたが、これはドイツから国王がやってきたことにちなんだ名前です。敵国ドイツの名前では良くないという理由で、ウィンザー朝という名前に改められました。

クラウン金打貨【プルーフ・完全未使用】NGC PF63 CAMEO 発行枚数:28枚(うち、一般販売は25枚)の希少品

【コインNo】 7974
【額面】クラウン金打貨
【製造年】1935年
【材質】金
【直径】38mm
【グレード】PF FDC
【NGC】4338478-002
【価格】14,500,000円(税込)

ジョージ5世 クラウン金打貨 このコインを購入する

イギリス エドワード7世(1901-1910):右向き

母親であるヴィクトリア女王の治世が長かったため、在位期間はわずか10年でした。彼の治世である1902年に、日英同盟が締結されました。

5ポンド金貨【準未使用~未使用品】NGC-MS61

【コインNo】 7984
【額面】5ポンド
【製造年】1902年
【材質】金
【直径】36mm
【グレード】AU/UNC
【NGC】3349299-001

売り切れ

イギリス ヴィクトリア(1837-1901):左向き

「世界の工場」としてイギリスが世界の中心にあった時の女王です。ヴィクトリア時代は世界的に比較的平和だったことから、この時代を「パクス・ブリタニカ(イギリスの平和)」と呼ぶことがあります。

5ポンド金貨【極美品】NGC-MS61

【コインNo】 7807
【額面】5ポンド
【製造年】1893年
【材質】金
【直径】36mm
【グレード】EF
【NGC】1879743-001
【価格】850,000円(税込)

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イギリス ウィリアム4世(1830-1837):右向き

ウィリアム4世は、下に登場するジョージ4世の弟でその下に登場するジョージ3世の三男です。

兄のジョージ4世が亡くなった1830年から7年間英国王に在位しましたが、生誕が1765年ですから、英国王になったのが65歳ということになります。

イギリス ジョージ4世(1820-1830):左向き

ウェブで検索すると、彼の良い評判を見つけることは、なかなか難しいでしょう。良く言えば、自由奔放に生きたということになります。王室に受け継がれる規律が合わなかったのかもしれません。

2ポンド金貨【極美品+】NGC-MS61

【コインNo】 7966
【額面】2ポンド
【製造年】1823年
【材質】金
【直径】28mm
【グレード】EF+
【NGC】4909477-001
売り切れ

イギリス ジョージ3世(1760-1820):右向き

彼の在位中の1801年、グレートブリテン王国とアイルランドが合併して、グレートブリテン及びアイルランド王国が誕生しました。治世が長かったこともあり、数多くの戦乱を経験しました。

ミドルセックス 1ペニー銅貨 ジョージ3世&大砲とブリタニア座像【希少品】

【コインNo】 7222
【額面】1ペニー
【製造年】1797年
【材質】銅
【直径】36mm
【グレード】PF UNC+
【価格】290,000円(税込)

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イギリス ジョージ2世(1727-1760):左向き

ジョージ2世は外国生まれです。次のジョージ3世以降は、全員イギリス国内で生まれています。すなわち、ジョージ2世が、最後の外国生まれの国王ということになります。

2ギニー金貨 オールドヘッド

【コインNo】 7720
【額面】2ギニー
【製造年】1740年
【材質】金
【直径】31mm
【グレード】-EF
【価格】470,000円(税込)

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イギリス ジョージ1世(1714-1727):右向き

ジョージ1世は、神聖ローマ帝国(ドイツ)のハノーファーで生まれで、ハノーヴァー朝の初代国王です。

現在のウィンザー朝はハノーヴァー朝から名前を変えただけであり、エリザベス女王の直接の血筋です。

イギリス アン(1702-1714):左向き

アンは、下に登場するジェームズ2世の娘であり、ウイリアム3世の後を引き継ぎ女王となりました。

スコットランドとイングランドは同君連合でしたが、アン女王の時代に合併してグレートブリテン王国が成立しています。

イギリス ウィリアム3世(1688-1702):右向き

ウィリアム3世は、妻であるメアリ2世とともに、同時にイギリスの国王になりました。1694年にメアリ2世がなくなると、単独の国王となりました。

イギリス ジェームズ2世(1685-1688):左向き

ジェームズ2世の絶対主義的政策は当時のイギリスの議会制統治に適合せず、1688年に名誉革命が発生し、ジェームズ2世はフランスに亡命しました。そのため、僅か3年間の在位で終わります。

ジェームス2世はチャールス2世の弟になります。

イギリス チャールズ2世(1660-1685):右向き

右向きのコインは1663年以降。1649年から1660年まで、イギリスは共和制でした。

父であるチャールズ1世が処刑された際、フランスに逃げました。その後、王政復古でイギリスに戻り、チャールズ2世となりました。

彼の王位継承問題では議会が完全に2つに割れてしまい、これが二大政党の起源になったと言われています。

イギリス チャールズ1世(1625-1649):左向き

ユナイト金貨

チャールズ1世の治世である1648年に、ピューリタン革命が起き、イギリスは共和制になりました。すなわち、国王という制度が存在しない期間が続きました。王政が回復したのは1660年のことです。

【コインNo】 7788
【額面】ユナイト
【製造年】-
【材質】金
【直径】34mm
【グレード】VF
【NGC】4909477-001

売り切れ

イギリス ジェームズ1世(1603-1625):右向き

ハノーヴァー朝の初代国王です。現在のウィンザー朝はハノーヴァー朝から名前を変えただけであり、エリザベス女王の直接の血筋です。

ジェームズ1世のコインは、主に右向きです。これ以前になりますと、正面の顔もチラホラとみられます。

イギリス エリザベス1世(1558-1603):主に左向き

ばら戦争と呼ばれる内戦を経て、貴族階級は力を失って没落しました。その結果、エリザベス1世の時代にイギリス絶対主義は最盛期を迎えました。

1/2ポンド金貨

【コインNo】 7087
【額面】1/2ポンド
【製造年】1560年
【材質】金
【直径】31mm
【グレード】VF+
【価格】1,500,000円(税込)

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イギリス メアリ1世(1553-1558):正面向き

配偶者は、スペインを支配していたフェリペ2世です。すなわち、夫婦でイギリスとスペインを統治したことになります。メアリ1世は、目的のためなら何でもするという性格だったようです。

コインを拡大してみて下さい。肖像画(参照:Wikipedia)を見ると、顔の特徴が良く現れていると感じます。

メアリ1世のコインは正面を向いています。よって、イギリス王室の顔が左、右、左…となったのは、エリザベス1世からということになります。

それぞれの時代のコインを1枚ずつ保有するのも、コレクションの楽しみ方の一つでしょう。

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