イギリス帝国(大英帝国)植民地で発行されたコイン

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『大英帝国』発行のコイン

大英帝国のアンティークコイン

19世紀から20世紀にかけて、特にヴィクトリア女王の時代に、イギリスは世界各地に植民地を作りました。

植民地でも経済活動がありますから、貨幣が発行されました。そこで、イギリス帝国(大英帝国)の植民地で発行されたコインを見ていきましょう。

植民地の場所

最初に、イギリス帝国の植民地になったことがある場所を確認しましょう。

イギリス帝国の植民地時代の地図

引用:Wikipedia

とても広い範囲だったと分かります(名前に赤の下線が引いてある地域は、今でもイギリスの領土です)。

これらの地域の多くは独立しましたが、今でもイギリス連邦(the Commonwealth)という形で残っています。

イギリス連邦とは、イギリス本国と、かつてイギリスの植民地だった国々との間の緩やかな連合体です。

下の地図で青くなっている国々が、イギリス連邦に加盟しています。

イギリス連邦に加盟国の地図

引用:The Commonwealth

下は、イギリス連邦の旗(Commonwealth Flag)です。

イギリス連邦の旗

南北アメリカ地域で発行されたイギリス帝国のコイン

最初に、南北アメリカで発行された、イギリス帝国植民地のコインを確認しましょう。地図内の番号は、コインの見出しにある番号と対応しています。

英領ギアナの地図

英領ギアナ【デメララ・エキセボ植民地】

ジョージ3世 3ギルダー銀貨

【コインNo】5500
【製造元】英領ギアナ
【額面】3ギルダー
【製造年】1816年
【材質】銀
【直径】35mm
【グレード】EF
【価格】396,000円(税込)

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コインにある肖像は、コインが発行された1816年当時のイギリス国王、ジョージ3世です。

英領ギアナは、現在のガイアナです。イギリスの植民地だった時代と比べて、国名の書き方と読み方が、少し変化しています。

  • 植民地時代:British Guiana
  • 現在:Guyana

下の地図の通り、西はベネズエラ、南はブラジル、東にスリナムがあります。

ガイアナの地図

なお、タイトルにあるデメララ・エキセボ植民地とは何か?ですが、この地域が英領ギアナとしてイギリスに掌握される前の呼び方です。

デメララ・エキセボ植民地も、イギリスの支配下にありました。

  • デメララ・エキセボ植民地:1814年~1831年
  • 英領ギアナ:1831年~1966年
  • 独立:1966年

イギリス本国から東側の植民地で発行されたコイン

次に、イギリス本国から東の地域で発行されたコインを見ていきましょう。

イギリス本国から東側の植民地の地図

英領インド

下のコインは、ヴィクトリア女王(在位:1837年~1901年)在位中に、インドで発行された金貨と銀貨です。

なお、ダルマ公式サイトでは、年号の後ろに「B」「C」といった記号が書いてある場合があります。これは、どの造幣所で作られたかという記号です。

  • B:ボンベイ
  • C:カルカッタ

両取引所とも、造幣所としての稼働期間は1835年~1947年です。

また、金貨の単位は「モハール」(Mohur)です。15ルピー=1モハールという関係です。金貨と銀貨はデザインが似ていますが、裏面のリース部分をよく見ますと、デザインが大きく異なることが分かります。

【1841年】ヴィクトリア 1モハール金貨 東インド会社 ボンベイミント【極美品+】

【コインNo】8297
【製造元】インド
【額面】1モハール
【製造年】1841年
【材質】金
【直径】26mm
【グレード】EF+
【カタログ】Fr1595/KM461.1
【価格】638,000円(税込)

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【1898年】ヴィクトリア 1ルピー銀貨(NGC社の最高鑑定品)

【コインNo】8163
【製造元】インド
【額面】1ルピー
【製造年】1898年
【材質】銀
【直径】31mm
【グレード】Tone PF FDC
【NGC】3952641-013/64/
【価格】440,000円(税込)

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コインNo.8163はリストライクです。リストライクとは何か?については、別記事「リストライク(再鋳貨)の価値」でご確認いただけます。

海峡植民地

世界中に海峡はたくさんあります。では、海峡植民地とはどこか?ですが、現在のマレーシア・シンガポール辺りを指します。

ジョージ5世 1ドル銀貨

【コインNo】5324
【製造元】海峡植民地
【額面】1ドル
【製造年】1920年
【材質】銀
【直径】34mm
【グレード】-EF
【価格】19,800円(税込)

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1920年の発行ですから、肖像は当時の国王であるジョージ5世です。

また、画像右側の面を見ますと、英語、中国語、アラビア語の3種類で書かれていることが分かります。当時の海峡植民地の人種構成が見えてきます。

南アフリカ

ジョージ6世 1/2ペニー銅貨【プルーフ・完全未使用】

【コインNo】5183
【製造元】南アフリカ
【額面】1/2ペニー
【製造年】1952年
【材質】銅
【直径】25mm
【グレード】PF FDC
【価格】14,300円(税込)

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発行後100年未満ですから、アンティークコインでなくてモダンコインとなります。

注目できるのは、グレードです。「PF FDC」すなわち、プルーフで完全未使用です。1952年のプルーフは、発行枚数はわずか1,550です。

このため、希少性が高いです。モダンコインで銅貨なのに高価なのは、こういった理由があります。貴重なコインです。

オーストラリア

オーストラリアでも、貨幣が製造されました。造幣所は、メルボルン、パース、シドニーの3か所です。

ヴィクトリア 1ソボレン金貨【シドニーミント】

【コインNo】8156
【発行国】オーストラリア
【額面】1ソボレン
【製造年】1867年
【材質】金
【直径】22mm
【グレード】VF
【価格】88,000円(税込)

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上の1ソボレン金貨は、1857年から1870年まで、全てシドニー造幣所で製造されました。

造幣所の記号は、小さい絵だったり記号だったりすることが多いです。しかし、この1ソボレン金貨は、王冠の上に「SYDNEY MINT」と大きく書いているのが特徴です。

アンティークコインの金貨でありながら、比較的手に入れやすい価格で流通しています。金貨収集の入門として購入しやすいです。

ヴィクトリア 1/2ソボレン金貨【オールドヘッド】

【コインNo】8207
【発行国】オーストラリア
【額面】1/2ソボレン
【製造年】1900年
【材質】金
【直径】19mm
【グレード-EF
【価格】50,600円(税込)

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この金貨は、ヴィクトリア女王のいわゆる「オールドヘッド」です。高齢になってからの肖像を使って作られています。

一見したところ、イギリス本国の金貨と見分けがつきません。しかし、これは確かに、オーストラリアのシドニーで作られた金貨です。

では、どこで見分けるのでしょうか。

下の画像部分を見ていただくと、赤枠内に小さく「S」の文字があるのが分かります。シドニー(Sydney)の「S」です。これを見れば、簡単に分かります。

シドニー金貨 マーク

5北ボルネオ

1/2セント銅貨【完全未使用品】

【コインNo】8193
【額面】1/2セント
【製造年】1891年
【材質】銅
【直径】23mm
【グレード】FDC
【価格】25,300円(税込)

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この銅貨を見て真っ先に気付くのは、額面表示でしょう。「洋元半分」です。

「洋」は、西洋の洋、すなわちイギリスです。「元」は、中国を中心に使われた通貨単位です。そして、「半分」は、文字通り半分です。

銅貨にも書いてありますが、half centすなわち2分の1セントという意味です。漢字で書いてあると、とても興味深いです。

なお、この銅貨はどこで作られたか?ですが、コイン画像下の赤枠を見ますと、「H」の文字があります。これは、イギリス本国のバーミンガムにあったヒートン(Heaton)造幣所を意味します。

イギリス本国で製造し、英領北ボルネオまで輸送したことが分かります。

洋元半分 マーク

ジャージー【イギリス王室領】 

最後に、ジャージーで発行されたコインを確認しましょう。ジャージーとは、イギリス王室が所有する領土です。

よって、イギリス本国でもなく、イギリスの海外領土にでもないという独特の地位を得ています。

ヴィクトリア 1/48シリング銅貨【プルーフ・完全未使用】

【コインNo】6304
【製造元】ジャージー
【額面】1/48シリング
【製造年】1877年
【材質】銅
【直径】25mm
【グレード】PF FDC
【価格】297,000円(税込)

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1877年製造で、プルーフの完全未使用です。銅貨は保管が比較的難しい部類に入りますが、PCGSのスラブケースにガッチリと封入されていますので、安心して保管できます。

発行枚数が少ないプルーフ貨であり、発行後の年数も100年を優に超えています。貴重であることに加えて、人気が高いイギリスコインだという理由もあり、高額となっています。

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