銀貨の酸化、硫化による変色、錆び(サビ)も価値のうち

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銀貨のイメージ

皆様は、銀貨に対してどのようなイメージを持っているでしょうか。銀貨だから、銀色でしょうか。

下の銀貨は、「第8回アジア冬季競技大会記念貨幣1000円銀貨」です。平成29年(2017年)の1,000円銀貨ですから、まさに銀色です。

また、プルーフ(鏡面仕上げ)なので、文字通りピカピカです。

日本 第8回アジア冬季競技大会記念貨幣1000円銀貨

【コインNo】 7243
【製造元】日本
【額面】1000円
【製造年】2017年
【材質】銀
【直径】40mm
【グレード】PF FDC

売り切れ

アンティークコインの銀貨

ところが、アンティークコインの銀貨になりますと、色が大きく異なります。下の銀貨をご覧ください。フランスのルイ14世(1643-1715)の銀貨で、1704年のものです。

銀貨ですから、銀の輝きを持っています。しかし、冒頭でご紹介した銀貨と比べると、明らかに色が異なります。黒っぽいといいますか、灰色っぽい感じです。

また、場所によって色に濃淡があることが分かります。これは、一体なんでしょうか。

フランス エキュー銀貨 ルイ14世【極美品】

【コインNo】 7696
【製造元】フランス
【額面】エキュー
【製造年】1704年
【材質】銀
【直径】43mm
【グレード】EF
【価格】143,000円(税込)

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コインによって、色が異なる

また、同じ銀貨と言っても、色の変化が大きく異なる場合があります。例えば、下の銀貨です。先ほどの銀貨と比べて、色が異なります。

フランス 5フラン銀貨 ルイ18世

【コインNo】 2867
【製造元】フランス
【額面】5フラン
【製造年】1817年
【材質】銀
【直径】37mm
【グレード】EF+/AU

売り切れ

また、コインによって保存状態が異なります。これが、銀の変色に影響します。

銀錆(ぎんさび)

この色の変化は、一般的に銀錆(ぎんさび)と呼ばれています。金(きん)は化学変化に強く、何百年経過しても輝きを維持するという特徴があります。

その一方で、銀は化学変化するという特徴があります。

銀は、空気中の硫化水素と結合すると、硫化(りゅうか)します。硫化すると、黒くなる場合があります。硫化水素のほかにも、卵やゴムに含まれる硫黄分と接触すると、変色することがあります。

すると、上の写真のように黒ずんだ色になるというわけです。

そして、何らかの変色を伴った銀貨は、その説明部分に「トーン(tone)」という注釈が付きます。トーンとは、日本語にすると「色調を整える」という意味です。

銀貨には、銅が含まれている場合があります。銅は酸化しますし、その色は銀とは異なります。このため、銀貨といっても、種類によって色の変化が異なります。

銀貨の色の変化は、発行されてからの年月、保存されていた状態により大きな差があります。

銀貨を磨いたら、どうなる?

「銀貨は好きだけれど、銀錆は好きでない」という場合があるかもしれません。過去にも、そのような人が少なからずいたと思われます。

と言いますのは、何らかの方法で銀錆を落としたり磨いたりした跡がある銀貨があるからです。

銀錆を落とした銀貨は、きれいになるでしょう。

しかし、アンティークコインの銀貨としての価値はどうなるでしょうか。銀錆を落とした銀貨は、価値が上がるでしょうか。それとも、下がるでしょうか。

答えは、「価値が下がる」です。

アンティークコインは、製造時の姿を正確にとどめているほうが、価値が高いです。そして、銀錆は、自然についたものです。これは「自然」なので、銀錆自体はアンティークコインの価値を下げづらいです。

むしろ、銀錆の色合いが良いといって買うコレクターもいるくらいです。

ところが、銀錆を落とすなどの洗浄をしますと、後世になって意図的に手を加えたことになります。後世になって手を加えると、大きく価値を落としてしまいます。

銀貨を収集する場合は、銀錆の色合いを楽しみましょう。

銀貨の持ち方 

では、銀貨は、どのように持てば良いでしょうか。銀錆を楽しむといっても、むやみに触って銀錆を進行させるのはどうか?と思います。手の平から出る汗が、銀錆の原因となってしまいます。

しかし、手に持てないとなったら、面白くありません。そこで、下の絵のように持ちます。

銀貨の持ち方

指と指で、銀貨の縁を持ちます。平面の部分は触らないようにしましょう。こうすれば、銀錆の発生を防ぐことができます。

さらに万全を期したい場合は、銀貨を透明な保護カバーに入れて持ったり、手袋を使って持ったりしても良いでしょう。

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