アンティークコインが値下がりする理由

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値下がりするコイン、値上がりするコイン

アンティークコインは、値上がりすることもあれば値下がりすることもあります。そこで、ここでは値下がりする場合の、その理由を列挙して考察します。

なお、値上がりする場合につきましては、下の関連記事でご確認いただけます。

値下がりの理由1:地金型金貨・地金型銀貨

地金型金貨とは、造幣局などが発行する投資用の金貨です。販売価格は、金相場の価格に製造コストを加えたものです。

すなわち、その金貨の価格は、金相場の影響を直接的に受け、流通価格は金相場に連動します。

例:金1g=7,000円のとき、10gの地金型金貨の流通価格は7万円です(プレミアムがついて少し価格が高くなる場合もあります)。

ここで、金相場が下落して、1g=3,000円になったとしましょう。すると、この金貨の価格は3万円になります。

すなわち、値下がりしたということになります。

その金貨の価値が低下したというよりも、金自体の価値が下落したことが、値下がりの原因です。

なお、地金型金貨でないアンティークコインでも、価格に占める金地金価格の割合が大きいコインは、金相場の影響を大きく受けます。

金相場の影響を受けないコイン

対称的な例として、希少価値の高い金貨について同じように確認しましょう。その金貨は、10gで1,000万円の価値があるとします。

金相場が7,000円のとき、金の価値は7万円で、差額の993万円はプレミアム(希少価値など)です。ここで、金相場が1g=3,000円に下落したとしましょう。

このとき、その金貨の価値に変化はありません。厳密には、金相場の下落分だけ値下がりするはずですが、1,000万円もするような貴重な金貨は、金相場の影響を受けることなく価格形成されます。

よって、金相場の影響を無視して値上がりする金貨が欲しい場合、貴重な金貨を選ぶことになります。

この状況は、銀貨にも当てはまります。

値下がりの理由2:磨き、修正、傷など

アンティークコインにとって、磨き・修正・傷は避けなければなりません。

銀貨の場合、時間が経過すると、銀の輝きというよりも灰色の輝きという感じに変化してきます。銅貨等も、時間の経過とともに変色してきます。

ここで、「ピカピカ光る方がいい!」という感じで磨いてしまうと、価値が激減します。すなわち、値下がりです。

また、傷を見つけても、修正してはいけません。傷の修正も、評価を劇的に下げる原因になります。

さらに、アンティークコインに傷をつけてしまうのも、やはりいけません。目立たない部分でなく、顔に傷がついてしまうと、ビックリするくらい価値が落ちるかもしれません。

よって、アンティークコインにとって最も良いのは「現状維持」です。

いかに現状維持して次の所有者に引き継ぐか。それが、価値を維持したり値上がりさせたりするのに重要なポイントです。

どうしても輝くアンティークコインが欲しいという場合は、既に磨いてある金貨・銀貨を買います。そうすれば、ピカピカしていますし、安く買えますのでお得です。

値下がりの理由3:一時的な人気集中

一般的な傾向として、アンティークコイン価格は上昇し続けてきました。そして、上昇の様子を見ますと、特定のコインだけが突出して高額になるということは、一般的にありません。

似た種類で貴重なコイン2枚があるとして、価格は以下の通りだったとします。

  • コインA:100万円
  • コインB:200万円

アンティークコイン人気の上昇に伴って、コインAの価格が200万円(2倍)になるとき、コインBの価格も2倍前後(400万円前後)になる傾向があります。

ところが、突発的に、特定のコインが大暴騰することがあります。

特定のグループによる買い占めだったり、たまたま世の中の注目を集めることがあったりと、理由は様々でしょう。

しかし、そのような急上昇で「異常値」を付けてしまったアンティークコインの価格は、やがて元の価格周辺に戻っていきます。すなわち、値下がりです。

この場合、値下がりというよりは、適正価格に戻るという表現の方が適切かもしれませんが、高値で買ってしまうと、大幅な値下がりで苦しむことになります。

値下がりの理由4:埋蔵コインの新発見、退蔵コインの大量放出など

あるとき、特定のコインが大量に発見された!というニュースが飛び込んできたとします。そして、それが一般に流通しますと、そのコインについては供給量が一気に増えます。

これが起きると、価格が下落します。

ただし、その供給増加を上回る需要が出てくると、価格は元の位置まで戻っていきます。この場合、値下がりは一時的なものとなります。

安値で買えれば、大変幸運です。

しかし、供給増加をカバーするだけの需要がない場合は、値下がりした価格は、なかなか元に戻らないでしょう。

退蔵していたコインを大量に放出する場合も、同様の現象が起きる可能性があります。

値下がりの理由5:割高な価格でコインを買ってしまった

アンティークコインの世界にどっぷり漬かっている人なら、コインの適正価格が肌感覚で分かります。しかし、一般的には難しいです。

と言いますのは、アンティークコインの種類は無数にあるからです。同一コインでも、グレードによって価格が異なりますし、同じグレードでも、傷等の具合によって価格が変わってきます。

すなわち、適正価格が見えづらいので、割高な価格で買ってしまうリスクがあります。

実際、ウェブサイトで調べますと、相場よりもずいぶんと高額で売られているアンティークコインに出会うのは簡単です。

そのようなコインを買ってしまうと、売りたいと思っても思うように売れず、相場価格周辺で売ろうとすると、あたかも値下がりしたかのような錯覚に陥ります。

これは、値下がりしたのではなく、割高な価格で買ってしまったことが原因です。

なお、割高な価格で買ってはいけないという意味ではありません。例えば、滅多に売りに出ないような希少なコインが売られていたら、どれだけ高額でも買いたいと思うかもしれません。

と言いますのは、そのチャンスを逃すと、もう二度と買う機会に恵まれないかもしれないからです。

要は、割高だと分かっていて買うか、知らずに買うかの違いです。高値で掴まされないためにも、知識が不十分なうちは特に、「どの業者から買うか」が極めて重要です。

まとめ:値下がりしないコインを買いたいなら

以上、アンティークコインが値下がりする理由を考察しました。その他の理由もあるでしょうが、上の5つで多くの場合説明可能でしょう。

すなわち、値下がりしないコインを所有したい場合、上の5つに該当しないコインが選択肢になるということです(さらに、人気度などを加味して選びます)。

なお、4つ目の大量放出は、事前に知るのは困難ですから、残り4つが主な注意事項となります。

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