コインの鑑定と保証について【NGCとPCGS】

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コインに対する不安を解消

アンティークコインを眺めていると、不安になることがあります。

  • このアンティークコインは、本物だろうか
  • グレードは正しいだろうか
  • 保護カバーがないと、傷がついてしまうかもしれない
  • どんな保護カバーで保管すれば良いのだろう

こんな時に重宝するのが、コインの鑑定会社です。

NGCとPCGS

有名なコイン鑑定会社は、2つあります。NGCとPCGSです。

NGC

NGC:Numismatic Guaranty Corporation
(和訳:アンティークコイン保証会社)

Numismatic Guaranty Corporationバナー

PCGS

PCGS:Professional Coin Grading Service
(和訳:コイン格付専門サービス)

Professional Coin Grading Serviceバナー

2つの会社を同時に概観するのは大変ですので、ここではNGCを例にして考察しましょう。

コイン鑑定会社の仕事

コイン鑑定会社の主な仕事は、以下の通りです。

  • コインの真贋(しんがん)を見極める
  • コインのグレーディング(格付)をする
  • スラブ(保護カバー)に封印する

すなわち、この記事の冒頭で書きました、アンティークコインを楽しむ人々の不安を解消する仕事をしています。

「安心と安全を売る仕事」という評価で良いでしょう。

なお、スラブとは、NGCとPCGSから引用した画像に出ている、保護カバーのことです。カバーの上部に、コイン情報が書いてあります。その下の部分に、コインを収める仕組みです。

コインの鑑定料金

では、自分の大切なコインを鑑定して保護してほしいと思う場合、どれくらいの料金が必要でしょうか。NGCの日本公式受付センターである株式会社ダルマに、料金表が掲載されています。

下の通りです。

コイン評価額 鑑定料
3万円未満 6,000円+保険料(1%)
3万円以上30万円未満 9,500円+保険料(1%)
30万円以上100万円未満 12,000円+保険料(1%)
100万円以上1,000万円未満 15,000円+保険料(1%)
1,000万円以上 15,000円+保険料(1%)
(鑑定の結果)偽物・鑑定不能品だった 6,000円+保険料(1%)

なお、保険料の意味ですが、顧客からアンティークコインを預かってNGCが鑑定し、結果を顧客に伝えるとともに返品します。その過程での破損や盗難などに備えたものです。

保険料はあらかじめ決める必要があり、申告額(コインの想定金額)の1%です。

こうして価格を見ますと、意外に安いという印象です。評価額1,000万円のコインを15,000円で鑑定してくれるなら、やってほしいという人は多いでしょう。

この理由もあってか、世の中にはスラブに入ったアンティークコインがたくさん流通しています。

「スラブ入り=安心」は危険 

ところが、「スラブに入っているから安心だ」というのは、危険です。

確かに、スラブに入っていれば、コインにそれ以上の傷がつくことはありません。銀や銅のコインだったら、錆びの進行を遅らせることもできるでしょう。

しかし、この安心感を狙った悪い人々(=詐欺師集団)がいるらしいことが分かっています。

すなわち、特殊な機械でスラブを丁寧に分解し、コインの中身を替えたうえで再度封印してしまう行為などです。スラブはガッチリと封印されていますが、人間が作ったものです。丁寧に分解できないはずはありません。

困った人々です。詐欺集団への対抗策では、主に2つあるでしょう。

対策1:自分自身がコインの知識を深める

スラブに入っているコインについて、自分自身の知識を深めていきます。

コインを数多く見ていますと、グレードに対する感覚が研ぎ澄まされてきます。すると、スラブに入っているコインと、スラブに書かれているグレードが概ね一致しているかどうかが、見えるようになります。

また、仮に、スラブに書かれたコインと実際に入っているコインが違うという場合があっても、それを見極められるようになります。

対策2:NGCのウェブサイト

NGCは、犯罪的行為への対策を取っています。すなわち、鑑定済みコインにつき、その情報とコインの写真をウェブサイトで公開しています。

よって、購入したいコインがNGCのスラブに入っている場合、NGCのウェブサイトで確認しましょう。

ウェブ上の写真と見比べて、買いたいコインが本物かどうか確認します。このステップは、飛ばさずに確実に実行したいです。

疑問符が付く鑑定結果

鑑定会社自身に起因する問題もあります。稀にですが、コイン鑑定会社のグレーディングに疑問符が付くという例があるからです。これは、完全にゼロにするのは困難です。

コインは、傷のつき具合や保管状態など、1枚1枚全て異なります。一定の範囲で機械を使って判定するでしょうが、最終的には人の目で判定します。

この場合、何らかの理由で鑑定がブレるというのは、ある程度やむをえないことです。とはいえ、専門家集団ですから、鑑定に信頼を置けます。

株式会社ダルマでは、鑑定結果に疑問がある場合、その旨を明示してコインを販売しています。

そのコインが欲しいという場合、必要と思うならば、株式会社ダルマの鑑定結果を添えてNGCやPCGSに再鑑定を依頼することもできるでしょう。実際に買う際に、ダルマに相談してみましょう。

自分の身は、自分で守る

安心と安全を売る商売をしている人々がいます。NGCやPCGSです。私たちが応援すべき、味方となる企業です。その一方で、私たちをダマしてお金を取ってしまおうという悪い集団もいます。

これは、アンティークコインの世界に限らず、ありとあらゆる分野で存在するといえるかもしれません。

NGCやPCGSは、悪い集団に対抗すべく、日々努力していることでしょう。そして、私たちも、NGCやPCGSに任せっきりにすることなく、自分自身を磨く必要があります。

鑑定会社と私たちの双方の努力によって、アンティークコイン業界が健全に発展していくと思います。

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